この色での記載しています文章資料はJA2AGP様からの転用です
製造メーカー:Collins/Motorora/EAC/Amelco/Capehart/Teledyne/STEWART.等
<仕様>
周波数:0.5Mc(500kc)〜32Mc
電波形式:A1, A3
(SSB受信はBFO調整により受信可能)
感度:
AM 10/1 signal-plus-noise to noise ratio
(1) 0.750Mc 4.0μv or less
(2) 6.0Mc 4.0μv or less
(3) 14.0Mc 4.0μv or less
(4) 20.0Mc 5.0μv or less
(5) 26.0Mc 5.0μv or less
(6) 30.0Mc 5.0μv or less
CW 1.0μv or less 10/1 signal-plus-noise to noise ratio
方式:
0.5MHz〜8MHz:第一IF 9〜18MHz、第二IF 3〜2MHz、第三IF 455KHz
8MHz〜32MHz:第一IF 3〜2MHz、第三IF 455KHz
ASSISTANS (OMの指導のもとメンテナンス済)
R-390A パネル中央の銘板
本体内部
ブロックダイヤグラフ
R-390A
STEWART WARJNER ELECTORONICS)
R-390A背面 R-390Aアンテナ用コネクター加工しました(右側は先輩の持参している正規品)
R-390A 大変綺麗に仕上がっています、よみがえったメーター R-390A オーバーホール後の調整 R-390Aは電気回路もかなり高度な回路構成又それ以上にメカの構造が複雑でコイル郡が構成されています 従ってこのメカ部分の理論と構造を理解するのはなかなか大変で、且つギヤーをばらし再組み立てなどは 相当熟練を要する作業となりますので、今回はメカ部分は調整済みで、IF-455KC,各バンドのトラッキ ングなどを含めJA2AGPさんに手ほどきを受け実習を行いました。短期間でのオーバーホール後の調整はなかなか 根気の要るものですが丁寧に行いますと、感度も1μV以下でー120dB以上の感度を得ることができます R-390A オーバーホール後の調整風景(ラジオ展示場入り口) R-390A オーバーホール後のチェックシート(vpg1/r390-t4or3 )
BOATANCHORS IN JAPANのホームページに近日掲載予定とのことです R-390A JA2AGPさんが作成されました調整用チェックシートに従いデータをとりました
R-390A (メンテナンス)小生の感想
注意点=以下の@ABの三点についてご承知いただけない方は、特にメカはバラさない方がいいでしょうR-390A (メンテナンス)
JA2AGP様のご指導を受けながらの10日間の実地実習メンテです。安心してばらしています
R-390Aのメンテナンス特にギヤーの組み立て方法はJA2AGP様のホームページに詳細に発表されていますのでそちらで見てください、当方もその資料に基ずき講義と現品での実習を10日間受けました(2011-9-22〜2011-10-1)
今回の 講義と実習は個人指導の為大変貴重なノウハウの習得がありまして、取り扱い説明書等には掲載されていない、ポイントが数多くあります、これらのことが皆様に何かひとつでもお役に立てば幸いです、尚内容についてはJA2AGP様の承諾を受け掲載しています、
R-390A本体ばらし(2011-9-22)
注意点はずしたビスの長さをそれぞれ取り付け場所ごと把握しておくこと
R-390A大胆のようですが洗剤でクリーニング洗剤をブラシにつけ
丁寧に隅々まで洗浄、狭いところは細い筆などで擦るとよい・・・・・洗浄後乾燥させている様子 次はいよいよ RFユニットのばらし(2011-9-23) 注意点@はずしたIFTにはコアーの回転固定用ばね5mm程度の小さな物が落ちて紛失しやすいので細心の注意が必要
注意点Aはずしたギヤーにはかなり薄いワッシャーがグリスなどで固着されていますが、洗浄の際はずれますので細心の注意が必要
注意点B洗浄前に部品の確認特にギヤーはダブルギヤーのばね等飛ばして紛失させないよう、それに小さなワッシャー類細心の注意が必要(ワッシャー類どこに使用されていたか記録しておくこと)
RFユニットギヤーの洗浄 RFユニットギヤーの洗浄(IFTなどは洗剤で水洗、ギヤーはシンナーなどの溶剤で洗浄) 左側=ねじ類ーーーーー右側=ギヤー類は溶剤の入ったビーカーにいれまとめて超音波洗浄(超音波洗浄の手段の無い方は丁寧にブラシでこすりながら洗浄してください) カムのシャフトの軸受洗浄 カムの付いていますシャフトの軸受けは溶剤にて洗浄する(前面、中間、背面と渡っています軸受け部分の洗浄) シャフトを手でつまんで、クルと回転させたときスムーズに回転するまで洗浄してくださいグリスなどが硬くなりかなり重たい場合がありますので丁寧に見てください =軸受け部分は受け皿を置き上からブッカケるようにして洗浄しました メーター、ツマミ類の塗料装飾 メーターの塗装前(左側)と塗装後(右側) ツマミ(ダイアル大型ツマミ)の塗装中(左側回転させながら塗布)(中央)と塗装完了後(右側) ツマミ(中、小型ツマミ)の塗装前(左側)と塗装後(右側) 次は組み込み (2011-9-24) 組み込み前の注油(モリブデングリスとモリブデンオイルを用意され各部に注油)
注油は大量に与えていいのではなく少し控えめ程度に丁寧におこなう
ギヤー歯車の映像はJA2AGPさんの映像です(2011-9-24) 組み込み時! 要注意点 @組み込み準備MCのロータリースイッチは7Mcに合わせる 。カムの位置はそれぞれのマークにかむの先端をあわせる
Aギヤーを固定するクランプねじ上下よりドライバーの扱いやすい外側に向けておくこと
B薄い真ちゅう(0.3mm〜0.5mm厚のワッシャーは非常に微妙な厚さで高さの調整がされていますので必ず基はいっていた場所に入れること
Cギヤーは組み立てを行う都度グリス添付し組み込んでゆくこと、(あとからまとめてグリスアップしようと思ってもなかなか隅々まではぬれませんのでそのつど面倒がらずに行ってください
Dダブルギヤーはオイルを流し組み付けること
EEリングなどはできるだけ新品のものを用意されることが望ましい
F固定用ねじ類は長さ太さをそろえてどこに取り付けるビスか確認すること
Gダブルギヤーのテンションは2歯かけることができますが1歯ずらし、かけるのが良いと思います
Hギヤー固定のあて板(中間板)は中央付近のマイナスねじ1本を先に固定し次に外周の5本を取り付ける、中央下はスプリングワッシャーは入れない
Iギヤー組み付け後はロータリー接点とメカの位置が合致しているかテスターで確認、OKならば、ここまでのRFユニットギヤー組み込みは完了
ギヤー組み込み後の確認!! 要注意点 @組み込み後カムと周波数表示カウンター、ロータリースイッチのタイミングの再確認。カムの位置は各チャンネル上と下のカムの先端と谷の位置確認を全周波数にて確認
A再確認事項。今までの作業でメカのタイミング調整は完了しましたので再度カム(6箇所)を固定してきました締め付けを緩みがないよう締め付けを行ってください
RFコイルの取り付け(2011-9-26) RFコイルの取り付け 要注意点 @ボビンの先端が変形させないよう扱うこと、
Aボビンの先端が変形が発見されましたら、ドライバーなどの丸い部分で変形を丁寧に直しておく事
Bコイルを本体に押し込むときはボビンの先端に触れないでコンデンサーの部分を押すようにする
Cコイル固定ねじはすべて菊座つきのネジ使用です、コアーボビンに上から流すように入れ上から締め付ける
D当然ですがコイルは左から16-32、8-16、4-8、2-4、1-2、0.5-1、にあわせること
Eコアーを差込む前にネジ部とコアーが曲がっていましたら中心を合わせ矯正し倒れが無いように修正しておくこと
Fコイルの差込ができましたら、コアーを上から流し込むような要領で投入する、
コアー固定バーの取り付け コアー固定バーの取り付け前にばねを本体側に取り付けておく コアー固定バーの取り付け 要注意点 @本体側バーの入る可動部分のグリスアップを丁寧に行う
A本体側バーが乗るカムの円周もグリスアップを丁寧に行う
Bバーそのものも可動部分のグリスアップを丁寧に行う
C双方グリスアップされたものカムの上下にあわせ取り付けてゆく
Dバーが取り付きましたらバネを掛け、裏側のバネの掛り具合を確認する
Eコアーのネジ部の引き出しコアーにレンジを指しコアーを引き上げてネジ部にいれ板面より5mm程度出るところに仮セット
F全部コアーがは入りましたらネジ部固定の三角の金具止めネジ2本緩めて、締め直すことによりコイルの中心にネジ部が固定される
PTOユニットの動きの確認、 シャフトにツマミを仮つけし回転させ重いようでしたらばらしてグリスアップしてください @ネジ部にオイルを流し込み少し回転させ固着されています元のグリス誇りなどやわらかくさせる
A次にグリスを根元に付けカップリングを持ちぐるぐる回転させ、前から後ろまで前面にグリスが行き届く用回転がやわらかくなるまで何回も何回も念入りに行う
B組み立て後は窒素封入されなければ本来の性能は期待できませんが、家庭の中で個人が丁寧に使用されているようなときは環境はよろしいかと思いますので、何が何でも窒素封入の必要はないかと思いますが、手段がある方は窒素封入を行い完璧にしてください
CPTOのリニアリティ調整のコイル大きい方(4cm程度)の調整は前面より小さな(1mm程度)のレンジで丁寧に調整するようになっています、またかなり周波数のずれを修正の必要の場合、後ろ側よりマイナスドライバーで直接コアーを回転させようとしますと、何十年ぶりに解体するようでしたらおそらく錆び付いたりネジ部が固着して回転しないと思います、させる事ができます、これを無理に動かしますと大事なコアーの損傷となり取り返しが付かなくなりますので慎重に扱ってください、(丁寧にゆっくりコアー溝がカケないよう力を加え回転させる事)
Dメーカーと製作時期などの環境により調整は前面より小さな(1mm程度)の菊座レンジですが品物によりマイナスドライバーで調整するPTOもありますので良く中を覗いてから取り掛かってください
E⇒PTOのEND POINT ADJはコイルの小さい方(3cm程度)の調整は前面より小さな(1mm程度)背面はコアー直接回転(無理に動かしますと大事なコアーの損傷しますので慎重に行ってください)
各ユニットの確認風景(2011-9-27) 各真空管のピンにて接地間の抵抗値の確認を行いコンデンサーなどの絶縁不良が無いか調査しておく一覧表参照 各ユニット組み込む前回路動作の確認 @POWERユニット ヒーター用及びB電源用高圧の電圧確認 AAFユニット 背面端子にスーピカーは600Ωの物を接続します ジャンク品応用(ACアダプターと不要になった転がっているスピーカー)の600Ωスーピカーの作り方参考にしてください BIFユニット 入力BNC端子より2Mcの変調波をいれスピカーより変調音が出ることを確認 CPTOユニット PTOユニットはダイアルカウンターを8.5Mcに合わせた状態で2.955Kcになっているかカウンターにて確認 PTOユニットの試験結果30kc程ずれがあり修理することにしました、修理前/修理後のデータです 8.5Mcはダブルスーパーの領域ですのでIFが2.0Mc〜3.0Mcですので500Kc+455Kc=955Kc従ってvPTO 出力は2955kcとなります ダイアルカウンターを500にあわせPTO は回転のほぼ中央にセットし取り付けジョイントをあわせ本体に取り付け
DRFユニット
X.TALの発振器の出力の確認,カウンターダイアルを1Mcから,2Mc,3Mc・・・・・・31Mc迄全バンドまで発振している事をシンクロなどで確認
E⇒DのRFユニット試験がOKならば本体に取り付け、パネルをとめる
少しわかりにくかった故障
少しユニークなメンテの手助け
コンデンサーの筒は古いコンデンサーで中が黒いピッチのもの使用、ソケットはGT管のベースを使用する、(テレビ用の25E6などを使えばテレビ球も再利用できる)
アルミ筒とベースの直径が大変具合が良いです。(のこぎりで端子側切捨て、ドライヤーで暖めて中身を抜く)このような方法、組込みー苦労した方でないと理解しがたいかもしれません
少しユニークなメンテの手助け(日本製の9ピンシールドケースを少し加工すればR390Aに使用できます)↑↑
ここではハンマーの丸い部分でぐりぐり押さえながらキャップを広げています、参考に手元の丸いものでやってみてください、大変具合がいいですよ、
本体総合試験前の綺麗に組みあがった状態(2011-9-28)
本体総合試験(2011-9-30〜10-2)
(この分野は皆様専門ですのでここではシートに従って気ずいた点のみ記載しました、各自のオリジナルで総合試験をされることを望みます
総合調整試験チェック表に従い試験(JA2AGP様オリジナルチェック表使用)
R-390チェックシートの調整試験項目
@装備チェック
A各部調整試験
BPTOリニアリテイ試験
C入力感度/CARRメーター・AGC動作試験
D6BAND 入力感度確認試験
T:裏面DAIODE LOAD端子にー。アースに+としてテスター接続し基準電圧ー7Vの設定値を見ながら調整
U:500Kcから順に31Mcまで順に行い、とにかくL/Cの調整でもうこれ以上まわす必要が無いくらいまで繰り返し繰り返し調整することが性能の良い装置となります
V-T:低いバンドの場合500KcでL(コアー)を調整し950KcでC(セラミックコンデンサー)を調整します最低3回ぐらいは繰り返す必要があります。これを次の1.1Mc-1.9Mcと6BANDO調整してください。
V-U:2-3McのZ216のIFも調整してください、このときは500KcでC(セラミックコンデンサー)950KcでL(コアー)を調整する
V-V:8-32McのZ213のIFも調整してください、このときは8.5McでC(セラミックコンデンサー)15.5McでL(コアー)を調整する
W-T:高いバンドでは感度が1μV以上になるが低いバンドでは20μV以上に感度が上がらないと言うような場合はこのIF側の調整ずれなどが考えられますので再確認してください
W-U:またカムとの連動がスムーズに動かない場合もこのような現象になります、この場合は機械的なヒンジの動きがを良くなるようにしてください(グリスアップとか金具を少し内側(側面のかじりがあり動きが悪い場合がある)に向けるとか対策してください
ECARR メーター試験
修復完了し性能が安定しましので将来故障したときの参考用に測定しました(2011-10-3)
各真空管、接地間の抵抗値及び印加電圧一覧表お手元の装置とは異なるかもしれませんが参考にしてみてください
使用真空管 V201 RF AMPL 6DC6 V202 1ST MIXER 6C4 V203 2ND MIXER 6C4 V204 3SD MIXER 6C4 V205A CALIBRATION OSCILLATOR 5814A-(1/2-12AU7) V206 100Kc MULTIVIBRATOR 5814A (12AU7) V205B 100Kc CATHODE FOLLOWER 5814A-(1/2-12AU7) V207 1ST CRYSTAL OSCILLATOR 5654 (6AK5) V401 2ST CRYSTAL OSCILLATOR 5654 (6AK5) V701 VARIABLE FREQUENCY OSCILLATOR 5749 (6BA6W) V501 1ST IF 5749 (6BA6W) V502 2D IF 5749 (6BA6W) V503 3D IF 5749 (6BA6W) V504 4TH IF AMPL 5654 (6AK5) V505 BEAT FREQUENCY OSCILLTOR 5749 (6BA6W) V506B DETECTOR 5814A V507 LIMITER 5814A-(1/2-12AU7) V509B CATHODE FOLLOWER 5814A-(1/2-12AU7) V508 AGC IF AMPL 5749 (6BA6W) V509A ACC RECTIFIER 5814A-(1/2-12AU7) V506A AGC TIME CONSTANT TUBE 5814A-(1/2-12AU7) V601A 1ST AF AMPL 5814A-(1/2-12AU7) V601B AF CATHODE FOLLOWER 5814A-(1/2-12AU7) V602A LOCAL AF AMPL 5814A-(1/2-12AU7) V603 LOCAL AF OUTPUT 6AK6 V602B LINE AF AMPL 5814A-(1/2-12AU7) V604 LINE AF OUTPUT 6AK6 V801 、V802 DETECTOR 26Z5W V605 VOLTAGE REGOLATO 0A2(VR150MT)
RF UNIT
AF UNIT
POWER
各真空管、接地間の抵抗値及び印加電圧一覧表
測定条件
@抵抗測定:電源スイッチOFF,BFOスイッチON,LIMITスイッチOFF、そのほかのスイッチは上の位置
A電圧測定:電源スイッチON、ほかスイッチは上記のままで、整流管のみ投入他はすべて真空管抜いた状態で測定