野路ラヂオ研究所 3球レフレックス受信機
昭和2年頃本格的に発売されました。なす管(UV-201)3球ラヂオです
1925 RCA Radiola Loud Speaker UZ-1325 5K,Magnetic Inp. 5kΩ 写真の右側材質エボナイト製
野路ラヂオ研究所は昭和2年からブローニングドレーキ4球式の製作販売をしていたようで一説にはこれは野路ラヂオ研究所のドル箱存在だったらしいです。これが日本製品での初期物と思われるラヂオで、ここに存在していますラヂオは一部50年ほど前に配線換えが行われた跡形が有り且つ、3球式になっています、
個別部品は当時のままのようですが、使用されています電線が少し近年の物のようでこれから判断するに改造(改修)されたのではないかと考えます。左の箱型のダイアルが3つついている物がラヂオ本体で、右のラッパがスピーカーです、ラヂオ本体は日本国内で組み立てられたものですが、スピーカーは日本ではまだ製作不可能だったんでしょうか?完成品の輸入されたものです。
初期のラヂオ電源は電池式で本器は
A電池:ヒーター用:+5V, B電池:高圧:B1=+90V、B2=+27V, C電池:バイアス用―5Vの供給で動作しています
レフレックス回路
回路構成真空管式3球ラジオで、真空管はUV-201ナス管使用です。当時は真空管が大変高価なため 、感度を上げるために真空管を何本も使用する事は大変だったため、技術を駆使し回路でカバーする レフレックス回路で、3球式でも5球式と同等な性能を有した回路で、最初の1本目の真空管で一度高周波増幅し、 検波後再度最初の真空管で低周波増幅するといった回路で大変よく考えられたものです、 現代のように品物がいくらでもある時代とは異なり、究極の回路が考えられたものでした。
アンテナコイル チクラコイル
高周波増幅 再生検波
UX-201A ⇒⇒⇒ UX-201A →→→ トランス →→→ UX-201A
↑ ↓ 1:3 ↓
低周波トランス ← 検波 スピーカー
当館発行古典ラヂオ抜粋 19 頁
本体内部
内部部品は当時の物で構成されていますが、配線変えが昭和30年代に行われた模様(使用線材およびチューブ類から判断できます)
本体(箱)大きさ 横巾:505mm, 高さ:245mm, 奥行:235mm
アンテナコイルと再生コイル
このラヂオで一番、目に付くのがコイルです、ローロス製バスケットコイルが使われ、 長年経過していますがオレンジ色、ミドリ色、ピンク色の絹巻線の色が鮮やかです、 バスケット製コイルは性能がよく美しさと性能が両立しています。写真を見ると少し細めの 緑色と紺色の線が追加して巻かれているのは、時代とともに放送局が増えては波長帯域が広 がり、追加された為とのことです、再生式のチクラコイルまでバスケット巻きのコイルとな っているのも、この時代相当手間がかけられ良いものを作ろうと思える時代背景が伺われま す
チックラーコイルで見事な構造です, ピンク色のコイルはパネル面のダイアルにより角度が変化する(位相を変え再生具合の調整)
アンテナコイルこちらも鮮やかな絹巻き線
当館発行古典ラヂオ抜粋 20頁
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