九四式五号三二F型
旧日本陸軍の九四式五号無線機(32号F型受信機)
旧日本軍歩兵用九四式五号無線機は
九四式五号三二号F型 受信機 昭和9年(1934年)年式
添付銘板より[製造は昭和15年 月]
現品の受信状況・電源1.5Vの単一乾電池と006P10本でと90V
(拡大映像は下図借用しています)
九四式五号三二F型測面
九四式五号三二F型後ろ側測面
一九號型手回し発電機
受信範囲:300Kc〜6.0Mc(4バンド)
受信周波数換算表が紛失(V/W側)の為実物読み取りシート製作しました
オリジナルの真空管は入手が困難な時は米国型の 1N5, 1G4,1P8 をアダプターを介して使用されると
いいでしょう、受信機の真空管ソケットの変更は加えて無くても使用できますがグリットキャップは小さい物使用受信機本体 寸法 215mmx 140mmx 145mm 重量 Kg
受信機本体収納ケース 寸法 220mmx 220mmx 160mm 重量 Kg
九四式五号三二F型収納ケース(ケースの左側に代用された真空管があります)
外箱は余り程度が良くなく総てのベルト掛け金具が引きちぎられている
九四式五号パネル面配置図
九四式五号配線図
後日上記の九四式五号配線図参考に現品より配線図の作図してみます(下図は借用しています図面)
九四式五号(送信機・受信機)の諸元
用途 歩兵用
通信距離 10Km
周波数 送信 900 〜 5,000Kc
(常用1,000 〜 1,500Kc)
送信機 出力 A1 1.3W
真空管 Osc
UZ12C(UX−12Aの複合管)
A1の場合両3極管パラレル
A3の場合1方が発振、他は変調管となる。(陽極変調)
電源 手回発電機 18W
150V 80mA
6V 1A
受信機 方式 オートダイン RF1,AF2
真空管 RF Det AF AF
134 109A 133D
電源 平角4号×2(1.5V) B18号×4(90V)
空中線 逆L H=2m,L=15m 地線 15m
備考 本機は歩兵用を本来の目的としていたようです
実物現状の試験データ
試験データは以下の条件化でのデータです、将来故障したときのメンテ用に測定しておきました
電源は:A電源 単一乾電池1.5V、B電源は006P乾電池10本直列90V
パネル面設定位置
@心線調整1Vに設定(1V=目盛り5、1.25Vは目盛り8)
Aヘテロジン目盛り=2.5、
B受信周波数6MC目盛り90
C補整蓄電器目盛り60
受話器端子で交流0.5V〜0.75V前後で6MHzの短波放送綺麗に聞こえています
真空管ーピン番号と接地間データ
本装置の実測値ですので仕様とか規格ではありません、将来故障したときの資料になればと記録しておきました
真空管番号は仮に設定しました(当方手元に真空管規格表無い為正確なところがわかりませんので仮設定測定)
九四式五号(送信機は参考資料・現品当館に入手(2012年3月20日)
九四式五号(送信機映像はtx8ーtx9)
九四式五号(送信機映像はtx10ーtx11)
九四式五号(送信機映像はtx12ーtx13)
九四式五号(送信機映像はtx14ーtx15)
九四式五号(送信機映像はtx16ーtx17)
九四式五号(送信機映像はtx18ーtx19)
参考配線図 九四式五号受信機 接続図
参考配線図 九四式五号送信機 接続図 16
総合私見
軍用という特異な機種とは言え昭和15年にこのようば立派なつくりの無線機が有ったとは想像
もつきませんでした、戦後10年たった昭和30年代でもおそまつな製品で、粗悪品の部品しか世の
中にはでまわっていませんでした。このような部品、加工技術どうして消えてしまったのでしょ
うか、戦争が4年ほどで、以後10ねん、20年経過しやっと昭和15年頃の技術に追いついた感じ
ですね、
古典ラヂオミニミニ博物館 管理者牧田良秋
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