松下無線(National) 放送局型第百二十三号受信機
本体(箱)大きさ: 横巾:395mm 高さ:240mm 奥行:190mm
昭和17年から19年頃の製作された国民123号型として、ラジオ性能が著しく制限
され製作販売された代表的存在のラジオです。部材をトコトン節約し、鉄、アルミ、銅、
そして、電源ケーブル等これ以上節約できないほどのラジオの完成を見たのでした。
その為、真空管も電源トランスを使用しない、トランスレス用を開発し、このラジオ
に使用されたのでした。
ST管使用の4球再生検波ラジオです。
再生検波方式のラジオ(交流式トランスレスラジオ、電源100V)
使用真空管
高周波増幅 12Y-V1 再生検波 12Y-R1 低周波増幅 12Y-P1 整流管 24Z-K2 バラスト 抵抗)管 B-37
左の配線図から分かりますように、ヒーターは4本直列で抵抗管をいれ100Vに接続されています。
この123号型ラジオの部品として一番弱いのは、整流管24Z-K2と抵抗管で、 発掘されてくるラジオは先ずココを先に見ていただけば修復する事が出来ます
当館発行の古典ラヂオより抜粋 53頁
個別部品
真空管がトランスレス仕様になり真空管
フィラメントに印加する電圧を調整。電流制御を行う為に抵抗管(B37)が使用されました
↑ バラスト管(抵抗管B-37)
ダイアル目盛り板ー機種銘盤
松下電器(松下無線)の銘板と青電社(昭和18年の刻印あり)の銘板:ココまで統制された
[規正は誤り規制]このようにラジオの」性能に厳しい規制が施行された時代です。
昭和19年12月発行の専門誌有線放送(定価4円90銭)抜粋
有線第3号受信機
現在一般に販売使用されているあることは前にも述べたが、有線第1号、又は第2号受信機と大分趣を変え、
特に機構、使用材料の点で極めて特徴がある。たとえば鉄、銅、アルミヌウム等の重要資材を成るべく使用
せぬ様代用資材で間に合わせ、しかも性能は今迄の受信機に勝るとも劣らないものとされて居る。受信機の
電気的性能は有線第1号、又は第2号のものと略同様であるが、次にその使用を参考までに記すと、先ず受信
機は単相50又は60〜、100V配電線にその電源回路を接続して、無線有線放送を切替受信できる高声器
自蔵3球トランスレス交流受信機で有線放送聴取の場合は電話線、若しくは電燈線利用の両方式に使用出来る
ものである。次にその電気的性能を列記しよう,受信周波数帯550乃至1500kcの範囲を受信し、有線放
送に対しては155kcを受信できる感度 無線放送の場合は、出力50mwに対する空中線入力電圧として
600kcに於いて4mv以下:800、1000、1200kcに置いて2mv以下であること・・・・・・・・・・・・・・
電気的出力 300mw以上であること。電気音響的出力 出力平均2バール以上たること。電気的忠実度
最大出力との比は1000〜にて10db以内、4000〜にて21db以内たること。電気音響忠実度 ・・・選択度 ・・・
絶縁抵抗 ・・・・・絶縁耐力 ・・・・・高声器(スピーカー)は20インチのマグネチック・コーン型とし高声器のフレーム
は全部基板と同様硬質紙器を使用することを指定した。そして回路図の指定までしています。当館発行の古典ラヂオより抜粋 54頁
放送局型第百二十三号受信機の回路図
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